派遣切りにパート社員雇い止め…2018年問題とは?

2019年3月11日

2008年11月のリーマンショックを皮切りとして、世界的な不況に見舞われました。製造業では大規模な派遣社員の解雇や雇い止め、いわゆる「派遣切り」が行われたことを覚えていますか?住む場所も失って路頭に迷う労働者を守るため、ボランティアメンバーが主導する形で開かれた支援活動が「年越し派遣村」です。数日のうちに数百人もが集まって、政府まで巻き込む大規模な活動となりました。

東京オリンピックに向けて経済が活性化、企業の業績も伸びており、当時と全く状況が異なる現在。好況が報道されているにも関わらず、大量失業が不安視されているのです。その背景を理解するため、「派遣の2018年問題」「無期転換ルール」と2つの事象に目を向けましょう。

問題となっている「派遣の2018年問題」とは?

派遣の2018年問題とは、2018年10月に最初の期限を迎える「派遣期間3年ルール」に際して起こるかもしれない派遣切りです。2015年に改正された労働者派遣法では、派遣期間の定めがなかった「政令で定める26業種(※)」に関して、3年の縛りを設けることとなりました。直接雇用に切り替える、もしくは期間満了で現場を去ると、2つに1つの選択を迫られます。

そもそもは、正社員を希望する派遣社員が正当な扱いを受けられるように保護するねらいがありました。派遣社員を雇っていた会社にとっては、人件費の負担が重くなる状態を避けたいので「別の派遣さんを入れよう」という判断になりがちだからです。

26業種で就労している派遣社員は、2015年6月時点で約65万人とされています。このうちの何割かに対して派遣切りが起こると、労働市場に対して大きなインパクトとなるはずです。派遣先で直接雇用とならなかった場合でも、派遣元から新しい案件の紹介を受ける、派遣元との無期雇用契約を結ぶといった選択肢が残っています。そうなった時に問われるのは、派遣会社の体力です。新しい案件を探すのも大変、無期雇用契約を結ぶ体力もないとすれば、雇い止めを交渉するしかありません。

 

追い打ちをかける無期転換ルールの改正

2018年に働き方の大きな転換点を迎える労働者は、派遣社員ばかりではありません。パート社員、契約社員といった有期雇用で働いてきた労働者が雇い止めを受けるリスクがあります。2013年4月に改正された労働契約法において「有期労働契約が通算5年を超える場合は無期転換ルールが適用される」ことが決まりました。2013年4月を起点として1年更新の契約を繰り返しているとすれば、5年目の節目は2018年4月です。

  • 雇い止めによる契約終了
  • 給与などの条件を維持したまま、無期契約社員として契約を行う
  • 新しく雇用条件を設定、無期契約社員として契約を行う
  • 勤務地や担当職務、勤務時間などに縛りを設けたうえで限定正社員化する
  • 他の正社員同様の条件で正社員化する

政府のねらいは4でしたが、全ての企業で限定正社員化するとは限りません。1を選択する企業が多ければ、大量失業も起こりうる状況となってしまいます。

手に職をつける、または需要の高い職を選ぶことが自衛策

人材コストがあがるとはいっても、企業にとって「いないと困る」人材になれば、不当な扱いを受けるリスクを軽減できます。企業が必要としている専門資格を取得する、自分がいなくては組織の生産性が下がるなど、自分の存在価値を高めながら仕事を担当することは、根本的な解決策としておすすめです。ぜひ日本総合建創で職人を目指してみませんか?これから転職を考えるなら、安定的な仕事を見つけるチャンスです。